私が本屋に行って本を手にする時、何で選ぶかって、
もちろんタイトルもだけど、自ら選ばないジャンルだとタイトル見ても。。。って感じじゃないですか。
そう。
表紙の光沢感だったり、グラフィックがなんだか惹かれたり。。。
ってところで手に、つい取ってしまう訳ですよね。
これも出会いです。
そんな感じでふと手に取ってみた本の見出しで、
「お。面白そうじゃない。」
って買ってしまったSF作品。

アンダーグラウンド・マーケット (朝日新聞出版)
内容紹介
2018年、日本は2つの経済構造を持つ国になっていた。
移民の流入とともに浸透したデジタル仮想通貨「N円」での取引は、
税務当局に捕捉されない無税の地下経済圏を生み、
表の社会が無視できなくなる規模に成長していたのだ。
その一方、「公平な税制」の名目で引き上げられた税金は
社会を二つの階級に引き裂き、
企業の正社員にならなければ地下経済に生きるしかない状況を生んでいた。
木谷巧は、そんな企業の外で働いて生きる「フリービー」と呼ばれる存在。
ITエンジニアとしての技能を活かして、
中小企業の商売をN円の無税取引に改造する仕事で報酬を得ていた。
ある日、巧はとあるWebの改造を引き受けるが、
それは表と地下、二つの巨大経済圏を揺るがす事件の始まりだった――
日本SF大賞受賞作家が描く、驚愕の近未来。(amazonより引用)
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これがなんだか、いかにもそうなり得るなーーーーーーー
っていう、この現在の世界経済の成れの果てを描き出した様なフィクションとは思い切れない作品な訳です。
読んでいるうちに、実はもう、私の知らないところで、この地下経済とやらは生まれているんじゃないかって思ったりもしてしまいました。
ちょっと前に世間を騒がせた『ビットコイン』
リアリティのない仮装通過で既に大きな経済は回っていたりするんですもんね。
この本の著者、藤井太陽さんはIT関連を知り尽くしていないと書けないような、緻密な背景を描き出している様ですが、そんな事そこそこしかわからない私でも結構解りやすく、 このいかにも現実に起きそうな近未来の日本社会がどんな危険にさらされてしまうのか気になって、次々と読み進めてしまった一冊です。
時が2018年で、オリンピック直前って設定なのでそこがまた現実味が出てしまう☆
この著者の興味深いところは、企業で働きながら書き下ろして個人出版した小説。

Gene Mapper -full build-
これをkindle版限定で出版したところ、またたく間にベストセラーの話題作となり、文庫本としても増補改稿されたという 才能光るお方。
普通に働いてた人がそんなすごいもの書けちゃうくらい内に秘めたものって興味出ちゃいませんか??
こういう、ちょっとダークサイドな話が私好きなんで、なんだかそれを頭良く書き込んでくれてる本って、読みたくなっちゃうんですよねーー。
是非、読んでみて下さい!
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